工房の創意工夫がつまった、見たことの無い道具を紹介!
様々な注文で手がけたダイヤモンドや長年積み重ねた経験などから、ダイヤを輝かせる工房の道具は日々進化してきました。あまり馴染みのない「ダイヤモンドの研磨」には一体どのようなものを使っているのかをご紹介します。
イメージの付かない工房の中身ですが、少しでもダイヤモンドのデザイン・研磨を知っていただけると嬉しいです。
スカイフ
ダイヤモンドを研磨するための道具
見た目は円盤状のものに芯棒を通した「独楽」のような形をしています。このスカイフを高速回転させ、ダイヤモンド押し当てて研磨していきます。
地球上で最も硬いとされるダイヤモンドですが、スカイフ表面には後述の「ダイヤモンドパウダー」を塗りこんでおり、ダイヤとダイヤが擦れることによりキレイに研磨できるのです。
トング
ダイヤモンドを研磨する際に職人が手に持つメインの道具
先端にダイヤモンドを取り付けるようになっています。先端以外にも様々な秘密があり、工房の道具の中でも心臓とも呼ぶべき最大の武器になっています。ダイヤのデザインによって先端部分や、トングそのものを変更して使っています。
意外と重量があり、慣れていないとコレを動かすだけでもかなり大変!
ポット
トングの先端に付けるダイヤモンドの押さえ
ポットはカットするダイヤモンドの大きさによって付け替えます。クラウン(表)やパビリオン(裏)でも違い種類のポットを使うので、工房には物凄い種類のポットがあります。
海外や他の工房では繰り返し使っているようですが、当工房では基本的に使い捨てています。ポット1つ1つの精度が狂ってしまう前に交換することも、ダイヤモンドの輝きや精度をより引き出すには必要なのです!
ダイヤモンドパウダー
ダイヤを粉末状にしたもの
ダイヤモンドパウダーがあるからこそ、世界一のモース硬度を持つダイヤモンドがキレイに研磨することができるのです。
工房では天然ダイヤの粉末を使用しております。比較的安価な合成ダイヤ粉末は研磨状態などの仕上げが良くないため使用していません。
パウダーになるダイヤモンドは、基本的に宝飾用には使用できないような内包物や色を持ったものを使って粉末にします。パウダーには粒の大きさによる種類がありますが、工房では2種類のパウダーを使用し、荒削りと仕上げで使い分けています。